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「まあそういうことで、助けてくれたお礼なんかしてくんない?」
「え…お礼って?」
「じゃあ、俺と秘密で付き合ってよ!期間は、文化祭まで。
そこで続けるか続けないか決めて?まあ拒否権ないけどな。
俺が誰だか知ってるだろ?
それ以前に、ばれたらやばいもんな~。
こんなところで、あれを盗み聞きしてました、なんてwww。
まあそういうことで、今日からよろしく。
俺が呼びだしたら、すぐに来いよっ!」
は、付き合え?って彼女的な?…
氷のプリンスが私にそう言った後、
私のポケットに手を突っ込んで、
ケ―タイを取りだした。
「え、ちょっと、プライバシー侵害っ。今すぐ返せ―。」
「ちょっとおとなしくしてろ。」
「…」
なんでだまちゃうのよ私。何、言いなりになってるの?
まあ一応王子だし…
はぁっ。この先気が思いやられる。
ーぴろりんっー
「おっし、完了。じゃあちゃんと来いよじゃあなっ。」
そういうと、彼は、教室の方に帰って行った。
ーキンコンカンコンキンコンカンコンー
…そういえば、授業中だった。忘れるなんて…。
「こんなとこにいても仕方ないし、帰ろ~。」
独り言の様に呟いて、私は、教室に帰った。
まあ実際独り言なんだけど…。
こんなことを思っていると、なんか昔の古傷に
自分から触ってるような気がして、いやな気分になった。
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