エピローグ

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「だって、志貴。  私と会ったとき、雨で、私の顔や服についていた乾いた血が溶けて流れてくのが綺麗だったとか言ってましたよ」 「そりゃ、お前だからだよ。  なんか読むか」 と亮灯の膝に古い文庫本を二冊放った。 「どうしたんですか、これ」 「浅海が貸してくれた。  道中暇だろうからって」 「貸してくれたってことは、返しに来いってことですよね。  浅海さん、先生に気があるんじゃないですか?」 となにやら嬉しそうに言うので、深く傷ついてしまった。  俺、どんだけ問題外なんだとよ、と思ったのだ。
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