エピローグ

6/9
前へ
/369ページ
次へ
「高校生を俺にどうしろって言うんだ。  犯罪だろ。  志貴じゃないんだ」 と機嫌悪く言ってしまう。 「女はすぐに大人になりますよ。  あ、そうだ。  先生、戻ったら、私のことは深鈴って、呼んでくださいね」  もう寝てしまおうかなと、腰を深く落として、目を閉じかけたのに、思わず開けてしまう。 「なんでだ!?」 「だって、みんな私の名前がいきなり変わったら、びっくりするし。  幕田(まくた)さんとか」 と亮灯はいつも地元で世話になっている刑事の名を挙げた。 「……本名知ってから、その名で呼ぶのは、贋金掴まされてるみたいで、やだっつったろう」
/369ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1373人が本棚に入れています
本棚に追加