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シズが泣きながらフィンと約束したのは昨日の事。
豪奢な馬車のを囲む人々の中に、シズはいなかった。
その事に落胆している自分にフィンは驚いた。思いの他彼に心を奪われていたようだ。
そんなフィンの心を読んだかのように、フィンの父親は語る。
「気に入った子がいたのかい?」
それにフィンは頷いた。
すると父親は低く笑い、
「ならば、その子を“飼う”かい?」
そこでフィンは、シズには見せた事のない醒めた目で父親を見返した。
「いらないよ。使い古しの玩具は足りている」
会話が途切れる。
そこで、声が聞こえた。
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