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その村はとても豊かだった。
豊かな森、綺麗な川と湖に囲まれ、肥沃な大地恵まれていた。
澄んだ空気の村は自給自足の生活が営まれ、平和に歳月を重ねている。
昔は飢饉があったらしいが、ここ最近の特に酷い飢饉ですらもこの村は無縁だった。
そして魔物とも無縁だった。結界が張ってあるとはいえ、村の結界。それほど強いものではない。だから取りこぼしの魔物も入り込んでいいはずなのにそれも無い。
何故かは分からない。
ただ平穏な日々の中、人々はいつもの暮らしを営み続けるのみ。
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