第1章

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 とはいえまったく外部と隔絶した村という訳ではない。  現に何処かの貴族の息子が療養のためにこの村に来ていた。  貴族の名前は伏せられており分からないが、偉い人だという。  そんな貴族ってどんな人達なのだろう、と好奇心を持つのも子供には良くある事で。  かといって門番や警備兵を出し抜けるほど警備はざるでない筈だった。 「僕は会ったよ。金髪できらきらしてて、森みたいな緑色の目をしていたよ!」 「えー、何でシズだけ会えるの?」 「そういえばいつも、シズだけ見つからないよね」 「きっと日頃の行いが良いからさ!」 「嘘つけー」
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