第1章

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 友達とそんな会話をしてシズは別れた。  実はこれからその貴族の子に会いに行くのだ。その子の事を他の友達に黙っていたのには理由がある。  一つは、その貴族の子と話せる時間を自分だけの物にしたかったから。  村の子供達と違う、独特の雰囲気。きっとこれが貴族というものなのかもしれない。  病弱な細い体。三男で期待されていないのだと、悲しげに笑っていた彼。  そんな悲しそうな顔すらも美しいとシズは思った。  初めて会った時は、話に聞く都市にいるという神様の使わした神子なのだろうと思った位だ。  ひょっこり現れた自分に彼はとても驚いたようだった。 「誰?」
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