32人が本棚に入れています
本棚に追加
死のゲームが始まって幾日か過ぎたが、プレイヤー達は殺しあうような素振りはまるでなく、むしろ仲良くなっていた。
助手「このままじゃ、殺し合いなんて絶対しませんよ。どうするんですか?田中さん」
Mr.X「田中(本名)って呼ぶな、Mr.Xと呼べと言っただろ」
助手「いまどきMr.Xってどうなんですかね?」
Mr.X「大事なのは雰囲気作りだろ、形だけでもそれっぽくしないと」
助手「それで、どうするんですか?Mr.X(笑)」
Mr.X「(笑)とかつけるな。安心しろ、ちゃんと解決策は用意した」
助手「どんなのですか?」
Mr.X「問題解決にあたってまず私はこうなった原因について考えてみた。そのために私は古本屋に行って、こういう殺し合い系のバトルロワイアル漫画を読み漁ってきた」
助手「発想が貧相ですね」
Mr.X「漫画を読んでいて私は足りないものに気がついた。それはプレイヤー達の動機だ」
助手「動機?」
Mr.X「そう、人を殺してでも元の場所に帰りたいという動機だ」
助手「つまりプレイヤー達には帰りたいっていう気持ちが足りてないってわけですね?」
Mr.X「その通りだ」
最初のコメントを投稿しよう!