第一章

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俺は目を瞑り“鶴の恩返し”って話がどんなだったか、思い出してみる。 ・・・・・ 昔々、爺さんと鶴さんがいました。 爺さんは鶴さんに覗いちゃいけないと言われていた部屋を 言い付けを守らず、覗いてしまいました。 なぜなら、その爺さんはとてもスケベだったからです。 それに激怒した鶴さんは実家に帰ってしまいましたとさ。 ・・・・めでたくないな。 でもそんな感じの話だったはず・・・ はず・・・ きっと・・・。 思い出してみるとどこが恩返しだか、さっぱりわからん。 まぁ、いっか。 で、どうしてそんな教育上よろしくない物語のワンシーンを教室でやっているんだ? そうだ、問題はそこだ。 ここでやっと一番の問題に辿り着いた。 途端に 目が回りそうな程の焦りがやってくる。 何、何、なに、なになになになに!!!! あれ何!! なんなんだ! 鶴いた、鶴!つる!つるつるツル!
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