信頼

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「ほら、ここに座れよ」 器用にスマホを弄りながら、既にお昼ご飯のカレーライスを食べ始めていた仁は、そう言いながらスプーンで向かい側を指す。 そのまま仁とは視線は合わせることなくその席に腰を下ろして、バッグの中からさっき売店で買ってきたパンを取り出した。 手を合わせて「いただきます」と言ってから、パンを口に運ぶ。 仁の方は見ていないけれど、目の前からは痛いくらいの視線が突き刺さってきているのを感じる。 何から話せばいいのかわからず黙っているのもあるけれど、ほんとは、仁はいつも直球で何でも話してくるから、何を言われるんだろうと思うと、凄く怖くて目を合わせられないでいた。
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