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「イル先輩でしたか? クッキーはいりますか?」
「本当! ……びくっ」
エルフィンの声に振り返るイルだが、すぐに警戒するようにレイクの後ろに隠れてしまった。
「イル?」
不思議そうに問いかけるレイクに、イルは黙って隠れたままだ。
困ったように苦笑してから、レイクがそれじゃあまたと声をかけて、イルを連れて行ってしまう。
後に残されたエルフィンは手の中のクッキーを見つめて、
「僕、初対面であんな対応をされたのは初めてです」
「……予知が怖いのかも」
「どういう事ですか?」
「イル先輩は、精霊と仲良しだから」
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