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「なーなー、今更な事、聞いていいかー?」
倉庫の奥、今や黒虎のナンバー2と言われる銀髪の男が足を投げ出しながら言った。
「んー?めんどくさいからダメー」
「ぬっ、……おい、ライト!そこは“なぁに?”が普通だろうが」
「あはははっ、ごめんごめん、銀ちゃん!で、なぁに?」
大虎が静かに煙草の煙を吐き出す横、銀ちゃんと呼ばれた銀髪の男、鉄銀二(くろがねぎんじ)が立ちあがり、ライトと呼ばれた光輝がまぁまぁと笑って座るように促した。
「いや、タイガーとライトってなんなわけ?」
「何ってそんなの……」
光輝は言葉を切ると、目の間に座る大虎へ視線を向けた。
大虎は宙を見あげると、ふーっと煙草の煙を吐き出す。
その姿を見て、光輝がぽつりと口を開いた。
「恋人?」
「ブーーーーーーッ!!!」
「おわっ!銀ちゃんきったねー!!」
「いや、すまん、悪い、聞いた俺が悪かった!お前らの事は聞かなかった事にすっから!!」
慌てる銀二の横で、大虎が目を座らせて煙を光輝へと吹きかける。
「うわっ!げほげほっ!!ちょ、トラちゃん、やめっ」
「おわっ、ぶはっ、タイガー!俺にも被害っ!!」
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