俺、狙われてます

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その頃、歩と光太は無言のまま歩いていた。 暫くして光太が口を開いた。 『歩…』 光太は立ち止まり歩の足を止めた。 『……』 『俺達だけで歩のお父さんを助けに行かないか』 『俺達だけで?…どうやって…』 『それを歩の家で考えるんだよ』 光太は歩の手を掴み走って歩の家に向かった。 その頃、茜は水晶玉の上に銀の数珠を置き歩の家を探していた。 『コウのせいで何で私が…有った…歩さんの家…』 茜は目を閉じ銀の数珠を歩の家に移動させた。 その後、茜は目を開け『これでひと安心ね』と言って立ち上がった。 『何がひと安心なんだ』 『……』 振り返った茜はココの姿を見て驚いた。 『歩を迎えに来たんだけど、ここにはいないみたいだね』 『その黒い数珠、闇の力で作られた数珠ね』 『さすが巫女さんだ…』 ココは闇で作られた紫の剣を掴み茜を見つめた。 『……』 茜は殺られる覚悟で小さな剣でココに向かっていき茜はココに紫の剣で体を傷つけられうつ伏せで倒れた。 その瞬間、水晶玉にひびが入った。 『…コウもいないみたいだな…』 ココは集中しコウと歩の気を探した。 5分後、コウと歩の気を探したココは『一緒にいないのか』と言って笑みを浮かべた。 『先にコウを始末してから歩を迎えに行くか』 ココはコウの気を辿り居場所を見つけるとその場から消えていった。 その頃、コウは立ち入り禁止のビルの屋根で座って空を眺めていた。 『……』 『歩と喧嘩でもしたのかな』 『ココ!』 コウは立ち上がり変わったココの姿に驚いた。 『その姿は…まさか…』 『ブラッディ様に頂いた、お前から歩を奪い取るために』 ココは手に力を込め紫の剣を出すと手に掴んだ。 『茜、銀の剣を送ってくれ…茜…』 コウは返事をしない茜に何度も呼び掛けた。 『無駄だよ、巫女さんは今ごろ息がないかも…傷が深いから』 『貴様!』 怒りを感じたコウは普通の剣でココに向かっていった。 その頃、歩と光太は歩の家の寝室で父親奪還の作戦を練っていた。 『どうやって闇の神社に行くんだ』 『……』 光太の問いに歩は考えた。 3分後、歩が口を開いた。 『茜さんに頼むか』 『それしかないな』 光太が言ったその時、銀の数珠が現れ床に落ちた。
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