俺、狙われてます

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『怪我はないですか?』 『はい…』 祐実と歩は立ち上がりブラッディを見た。 ブラッディは祐実の全裸姿を見て頬を赤らめた。 『具合でも悪いんですか?』 『……』 言いにくそうにしているブラッディを見て歩は祐実の姿に築き落ちている服を掴み祐実に差し出した。 祐実は全裸姿に頬を赤らめ歩から服を受けとると着始めた。 『どうして人間のあなた達がここに?』 闇から解放されたブラッディは祐実を愛していた記憶を無くしていた。 『ブラッディ…』 『どうして俺の名を』 ブラッディは祐実に頬を触れられ驚いた。 暫くして天狐とコウとグレンが現れた。 『歩、大丈夫か』 コウは歩に近づき抱き締めた。 『ブラッディさんが助けてくれたから』 『ブラッディが』 コウとグレンと天狐はブラッディに目を向けた。 『歩の言う通り、闇に襲われそうになった俺達をブラッディが助けてくれました』 祐実は天狐達に目を向けた。 『2人の言っていることは本当だろ、ブラッディから闇の気配を感じられない』 天狐はブラッディに近づき手を握った。 『天狐様、なぜ人間がここにいるんですか…』 『ブラッディ、記憶が…』 天狐は手を離し祐実を見た。 祐実は悲しげな顔で天狐に頷いた。 『ブラッディ、隣の部屋で待っててくれないか』 『わかりました』 ブラッディは部屋を出て行った。 『ブラッディに何が起こったのか話してください』 天狐は祐実を見た。 祐実はブラッディの体から闇が現れその闇が歩を襲おうとしたことを話した。 そしてブラッディが闇から歩を助けたことも話した。 『今までの記憶は闇に汚れていた記憶…闇から解放されれば闇に汚されていた記憶は無くなる』 『だからブラッディは祐実さんや歩さんのことを覚えてないのか』 『……』 祐実は悲しげな顔をした。 『祐実さん…』 グレンは祐実を見つめた。 『闇を倒す作戦会議は茜の神社でしましょう…祐実さん、ブラッディを呼んできてください』 『わかりました』 祐実は部屋を出て隣の部屋に行った。 『ブラッディさん、来てくれって…』 『はい』 ブラッディは祐実に近づいた。 『あの…』 祐実はブラッディの腕を掴み足を止めた。 『何でしょうか』 ブラッディと祐実は見つめ合った。
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