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祐実は涙を流しながら『妻になれって言って俺を誘拐し何度も体を抱いといて、俺の記憶がないってふざけんなよ』と言ってブラッディの唇にキスをした。
その後、祐実の唇が離れブラッディは驚きながら祐実を見た。
『…俺…』
『ごめんなさい、忘れてください』
『待って、祐実』
ブラッディは去ろうとする祐実の腕を掴み抱き寄せると口づけを交わした。
『んん…』
『……』
互いの唇が離れるとブラッディは火照った顔で見つめる祐実の頬に手で触れた。
『完全じゃないけど、祐実の口づけは思い出した』
『闇に汚されていた記憶は思い出さなくてもいいよ…今のあなたと…』
『祐実』
ブラッディは言いかけていた祐実の口をキスで塞いだ。
その頃、隣の部屋の歩達はブラッディと祐実を待っていた。
『お父さん達、遅いなぁ』
『様子を見てこようか』
『我々だけで先に茜の神社に戻りましょう』
天狐が言った。
『銀の数珠を置いておけばブラッディ達が来たらわかるし俺達は先に戻るか』
『……』
『落ち込むなって』
コウはうつ向く歩の肩に触れた。
『すぐに来るよね』
歩はコウを見た。
『あぁ』
コウは歩を抱き締めた。
『いちゃつくのはあとにして茜の神社に戻りますよ』
天狐はコウと歩とグレンを連れてその場を消えていった。
その頃、ブラッディと祐実はベットの上で愛し合っていた。
『ああ…』
『祐実…』
『…ブラッディ…ああ…』
祐実は喘ぎ声を出しながらブラッディの愛撫に乱れ眠りについた。
ブラッディは祐実を起こさないようにベットからおりた。
その時、闇の妖怪が現れた。
『闇妖怪!』
普通の剣で闇妖怪に攻撃しようとしたブラッディは闇妖怪に壁に当てられ闇の鎖で固定され喋らないように口を闇で塞がれた。
闇妖怪は眠っている祐実の体に重なり祐実を抱いた。
嫌な感触を感じた祐実は目を覚まし闇妖怪に驚いた。
『息子の体も味わってみたかったんだけど、君の味が忘れられなくてね』
闇妖怪は祐実の肌をなめた。
『嫌…ブラッディ…』
『彼を呼んでも無駄だよ、動けないようにしてるから』
闇妖怪はブラッディと抱き合っていた祐実の体を激しく抱き交じり合った。
そして闇妖怪は人間の姿に変わった。
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