俺、狙われてます

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『…グレン…』 光太は涙を流しながら目を閉じた。 それから暫くして左手首にはめている銀の玉のブレスレットが光り光太を宙に浮かせ姿を消した。 ー狐像がある部屋ー 宙に浮いたまま光太が現れると歩達は驚いた。 『光太!』 歩はゆっくりと仰向けのまま床におりる光太に駆け寄った。 『光太…光太…』 『コウ、歩を連れていけ』 『歩』 銀狐の神に言われコウは歩を光太から離れさせた。 銀狐の神は光太の体の傷口に手を向けた。 その時、銀狐の神は吹き飛ばされた。 ブラッディは銀狐の神に駆け寄り『大丈夫ですか』と言った。 『祐実、この指輪を左手の薬指にはめて歩と力を合わせて光太の体の傷口を治せ』 『…はい…』 銀狐の神から指輪を受け取った祐実はその指輪を左手の薬指にはめた。 金の指輪は祐実を金の長い髪に変えた。 『祐実!』 祐実の姿にブラッディは驚いた。 『ブラッディ、あとは頼むぞ』 『銀狐の神、祐実の髪が長いのは…』 『グレンと同じだ、お前も闇に落ち祐実を愛し交わった』 『……』 『さっきので闇にやられたから休ませてもらう、ブラッディ…お前がリーダーとなり皆をまとめ闇妖怪を倒せ』 銀狐の神は光りに包まれながら姿を消した。 祐実は光太に近づき『歩、力を合わせて光太君の傷を治すぞ』と歩に言った。 『うん』 歩は祐実の側に近づき力を合わせながら光太の傷口を治し始めた。 『ううう…』 目を覚ました光太は上半身を起こし祐実と歩を吹き飛ばした。 『歩!』 『祐実!』 ブラッディは祐実に駆け寄り、コウは歩に駆け寄った。 光太は立ち上がり自分で傷口を治した。 『…グレン…』 光太は涙を流した。 その時、闇の煙が現れ光太を包むと光太の姿が消えた。 『光…太…』 歩はコウの腕の中で気を失った。 『歩!』 『祐実、お前は大丈夫か』 『俺は平気だ』 ブラッディに体を支えられながら立ち上がると祐実は歩に近づいた。 『歩を隣の部屋に』 『はい』 コウは歩を抱きかかえながら立ち上がると祐実と共に隣の部屋に運んだ。 『俺は外で探すから茜は水晶でグレンと光太の居場所を探してくれないか』 『いいけど…』 『何かあったら知らせてくれ』 ブラッディはその場から姿を消し茜は水晶でグレンと光太の居場所を探し始めた。
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