俺、狙われてます

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『ああ…』 『光太…愛してる…』 『俺も…愛してる…グレン…』 光太はグレンの激しい愛撫に乱れ暫くして気を失った。 グレンは立ち上がり乱れた軍服を整え始めた。 その時、闇妖怪が現れた。 『お前だろ光太をここへ連れてきたのは、そんなに光太がいいか』 『いけなかったか』 『別にいけなくわない』 闇妖怪はしゃがみ眠っている光太の頬に触れた。 『彼も闇に落ちたな』 光太の頬を撫でながら闇妖怪が言った。 『何か話があるんじゃないのか』 グレンは闇妖怪を立たせ光太から離れさせた。 『ここへ来る途中、ブラッディと祐実の気を感じた』 『本当か』 『あぁ、間違いない』 『光太が目を覚ましたら会ってくるか』 『グレン、闇で作った黒の玉のブレスレットだ』 闇妖怪は2個のブレスレットを差し出した。 グレンは2個のブレスレットを受け取った。 『……』 『今、身に付けている物はもらうぞ』 闇妖怪は魔法でグレンの身に付けている物を取り除いた。 『何で取ったんだ』 『今、渡したブレスレットの方が闇の力が強い』 『そっか』 グレンは左手首に黒の玉のブレスレットをはめ、もう1個は光太の左手首にはめた。 『……』 闇妖怪は全裸姿の光太をじっと見つめると魔法で軍服を着せた。 『何を見とれてんだよ』 『お前が惚れるのがわかるなって思ってさ』 『お前に光太はやらないからな』 『いらねぇよ』 闇妖怪はその場から消えていった。 グレンは光太の側に座り光太が目を覚ますのを待った。 それから暫くして光太が目を覚ました。 『グレン…』 上半身を起こした光太はグレンを見つめた。 『光太…』 グレンは光太の体を支えながら立たせると口づけを交わした。 その後、互いの唇が離れ見つめあった。 『光太、祐実に元気な姿を見せに行ったらどうだ』 『今から?』 『あぁ…俺はブラッディに会ってくる』 『歩にも会ってきていい?』 『会ったらすぐにここへ戻れよ』 光太の頬に触れながらグレンは顔を見つめた。 『挨拶をしたらすぐに戻る』 『光太…』 グレンと光太は口づけを交わした。 その頃、ブラッディと祐実は別々で歩きながらグレンと光太を探していた。 『光太君…』 まわりを見渡しながら探していた祐実は目の前に現れた光太に目を向け足を止めた。
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