俺、狙われてます

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『……』 柚子は地面に降り立ち一歩ずつ近づいた。 『何のようだ』 『あんたの愛する人に用があるのよ』 『祐実に…ここから先には行かせない』 ブラッディは左手に力を込めると小さな矢を何本も柚子に放った。 柚子は何本もの小さな矢を蔓で交わしその蔓でブラッディに攻撃しブラッディは突き飛ばされ倒れた。 『ブラッディ!』 祐実はブラッディに駆け寄った。 柚子は部屋の中に入り『私と一緒に来てもらうわよ』と祐実に言った。 コウとグレンと歩と光太は祐実の前に立った。 『邪魔しないでくれるかな』 柚子は蔓を掴んだまま放った。 グレンは両手を前にだしバリアで蔓の攻撃を防いだ。 それから暫くしてレンが神社の中に降り立った。 『……』 レンは部屋の中に入りじっと見つめた。 グレンはバリアで防ぎながらレンに顔を向け『レン…』と言った。 ブラッディは祐実に体を支えられながら上半身を起こしレンに顔を向けた。 『柚子、さっさとやってしまえ』 『はい』 柚子はバリアを崩そうと何度も蔓で激しく叩いた。 『もう駄目だ、崩れる』 グレンは柚子の蔓の攻撃でバリアを崩されグレンは倒れた。 『グレン!』 光太はグレンに駆け寄り体を起こした。 『俺のことはいいから祐実さんを守れ』 『でも…』 『やつらの狙いは祐実さんだ、祐実さんを守れ』 『わかった』 光太は祐実に駆け寄り腕を掴んだ。 『祐実さん、行きましょ』 『皆と一緒に戦います』 『祐実さん』 『お父さん、光太と逃げて』 『嫌だ、俺も…』 祐実が言いかけたその時、祐実の目の前でレンの攻撃を受け倒れる歩達を見つめた。 『歩、光太君、コウ、グレン、ブラッディ…』 『……』 レンは祐実に近づき腕を掴むと立たせた。 『離せ…』 祐実はレンから離れようともがいた。 『一緒に来てもらうよ』 『何で俺が…離せ…』 『柚子、あとは任せた』 『承知しました』 柚子が返事をするとレンは祐実を連れてその場から姿を消した。 柚子はとどめをさそうと両手をブラッディ達に向け毒の矢を放った。 その時、ブラッディとコウとグレンと歩と光太は光に守られた。 『誰だ!』 柚子は言葉に金狐の神と銀狐の神が現れた。 『レンに操られてかわいそうに』 『今、楽にしてやる』 金狐の神は柚子の動きを止め銀狐の神は苦しまないように柚子を始末した。
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