いわゆるプロローグ

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俺が尋ねると、 じいさんはどこからともなく巻物を取り出した。 何かこう……忍者とかが欲しそうな感じの。 「ほれ、 この中から選べ。 場所によってはお前に勇者の役割をしてもらわねばならん」 そう言いながら、 じいさんはサッと巻物を広げる。 中にはどんな世界か、 危険な生き物が居るか、 文明はどこまで進んでいるか、 とかが箇条書きになっていた。 「えっ、 勇者の役割?」 「そうじゃ。 そこに書いてある他にも、 世界というのは沢山ある。 中には良からぬ事を企む者も居るじゃろう。 本来ならその世界に元々暮らす、 素質のある者を見出だすのじゃが、 これには大きなリスクがあっての。 万一相討ちとなった場合、 双方の魂が消滅する可能性があるのじゃ。 その点、 お前ならば儂から多くの能力を授ける事が出来、 魂が寿命まで能力によって守られるという訳じゃ」
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