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「じゃっ! また連絡する。」
そう言って、男がアパートから出て行く。
「うん。またね。」
アタシは笑顔で手を振る。
バタン!
乱暴に閉められた扉の隙間から、かすかに朝日が射し込んだ。
鍵を閉め、さっきまで二人で過ごした部屋へと戻る。
六畳一間、1Kの狭いアパート。
玄関から八歩も歩けば、寝室もリビングもごちゃ混ぜなこの部屋に着く。
こんな短い距離なのに、もう、さっきの男の温もりはない。
火照った身体も熱は冷め、空っぽなアタシだけがここにいる。
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