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墓地に着いて、パパの眠っている墓石の前で、お花を生けた。
線香を灯して手を合わせた
「パパ、今年も娘を連れて来たわよ、こんなに大きく育ったんだよ、私を誉めて!」
涙を浮かべながら、パパに伝えた。
「パパ、娘の千春だよ。中学二年生に成ったよ。いつまでもママと一緒だから、心配しないで、私達を見守ってね。」
千春の言葉を聞いた、ママは墓前でうつむきながら
「パパ、千春も年頃に成ったでしょう。彼氏が出来たらもう私から離れて行くでしょう、私は千春を束縛しないから安心してね。」
「ママ、何言ってるのよ、千春はいつまでも一緒だからね」
「うん、うん解ったから」ママは千春の頭を撫でながら頷いた。
二人は墓前に持ってきた、パパの大好きだったお酒とブドウを供えて、手を合わせた。
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