黒歴史

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黒歴史

小学生の時、植物好きが好きで好きであまりにも好きだったので、1人で植物に話しかけたり自作の歌を歌ってやったりしていた。 小学生なら誰でも一度くらいは経験あると思うけど、側から見たら痛い。確かに痛い。 こっそりやっていたはずが、結構いろんな人に見られていたようで、ついたアダ名が不気味ちゃん。 せめて。せめて不思議ちゃんと呼んでくれ……。 封印決定の黒歴史だ。 続いて心機一転の中学生。もう不気味ちゃんとは呼ばせないと、不気味ちゃんの一端にもなっていたすぐボサボサになってしまう癖っ毛をバッサリと切り、気合いを入れて入学式に挑んだ。 気合いを入れ過ぎて、ぶつかった上級生にヤンキーと勘違いされ喧嘩になり、うっかり祖父仕込みの拳法で3人を一気に倒してしまった。 そこから、何故か私に挑戦してくる人が後を絶たず、男女問わず私の拳の下に沈んでいった。向こうから来るんだから、不可抗力だ。濡れ衣だ。 しかし、あまりの連勝記録に不気味ちゃんと呼ばれていたインパクトは薄れ、ついたアダ名が人間粉砕機。 言っとくけど、本名よりも長いです。 不本意過ぎる。封印決定。 そんな粉砕を重ねる中学生活とはおさらばして、花の高校生活! 次こそは失敗しないようにと、不気味ちゃんらしさも人間粉砕機らしさもキッチリカッチリ封印して、いざ挑んだ高校生活! 「今時、おさげに眼鏡って逆に新しいよね?委員長みたいって言われない?」 …………。高校生活封印決定! 不気味ちゃんらしいボサボサになる癖っ毛を三つ編みで抑え、ヤンキーと間違われる目付きの悪さを伊達眼鏡で隠したら次は委員長ですと? 普通で良いんだよ。普通で。 「委員長~!夏休みの宿題、全部写させて~!」 私を委員長と呼び始めたバカでバカでバカなクラスメートがヘラヘラと笑いながら、私の完璧な宿題を狙ってくる。 「あんたバカだから、私の宿題写したらすぐバレるよ」 はい。バカ撃沈。 「じゃあ、私のを写しても良いよ!半分しか出来てないけど」 このバカは顔が良いので、クラスの女子に大人気だ。 「お願いします!ついでに書いてくれたら嬉しい!」 バカだ。 「仕方ないなぁ☆」 こっちもバカか……。なら仕方ない。 「どうだ!委員長。羨ましいだろー!」 鼻息荒く踏ん反りかえるバカ。 名前は確か……。まあ、バカでいっか。
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