第1章

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教室の戸を開けたら、そこには― 血まみれになった壁、机、椅子、そして… 「嘘、なんで……?」 そこには、私の親友が横たわっていた…。 「冬…!?」 「冬、どうしてなの?どうしてこんな所に倒れてるの…?」 私は冬に駆け寄り、体を揺さぶった。 「返事してよ…!」 その時、なにか、ヌメッとしたものに触れた。 自分の手を見てみると… 「なに、これ…」 真っ赤に染められた私の手。 「い、嫌ぁぁぁぁ!!!」 目の前が真っ白になり、頭がくらくらする。 「嫌ぁぁぁぁぁ……」 どさっ… 私はその場に崩れ落ち、そのまま倒れた― 「ん…っ」 教室内の異様な臭いにむせかえり、目が覚める。 そのとき― くざっ…と、私の中になにかが刺さる。 「えっ…?」 何度も何度も刺される度に血が飛び散る。 「うっ、やめ…て…」 意識が朦朧とするなか、私は見てしまった。 「ふ…ゆ…?」 「私と一緒にあの世に行こう?」 「どうして…」 「真佑ちゃん、大好き…。」 「やめて、やめ…」 教室の戸を開けたら、そこには… 血まみれになった壁、机、椅子、そして… そこには、二人の少女が横たわっていた―…
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