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 太陽がジリジリと肌を焦げ付かせる。そんな汗ばむ朝。    教室の戸を開けたら、そこには見たことも無い女の子が微笑みながら俺を見ていた。  「おはよう!......元気?」  「えっ?あー、えーっと...」   誰だ?見たこと無いけど、制服は同じセーラー服だから、うちの生徒だな。でも...同級生では無いよな?  俺を知っているような感じだけど...      俺は大沢啓泰(おおさわ たかひろ)    つい先日15才になったばかりの中学三年生。    ここは、とある田舎の中学校。田舎というだけあって、生徒数もそんなに多くない。  まあ、多くないといっても学年では70人程はいるはず。一学年3クラスあり、1クラス約20人前後はいる。  それでも、やはり下級生となると知らない顔もある。  「.....ずっと待ってたの。いきなりで驚いたよね?ごめんなさい」   その子は、少し俯きながら綺麗に編み込んである三つ編みを触った。  少し陽に焼けた肌。けして美人とは言えないが、とても清らかな雰囲気をかもし出す。  いや...違うな。美人じゃないわけではなく、地味というか何というか。今の同級生とかとは違う雰囲気なんだ。  「ごめん、君のこと分からなくて...。下級生、なんだよね?」  俺がそう言うと、その子は悲しそうにキュッと唇を噛んだ。  「そう、だよね。憶えてないよね。」
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