第1章

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そして、今に至る。 …マジかよっ!! 俺達は息を飲んだ。 冷や汗と心臓がハンパねぇ…。 時間は夜の9時16分。 教室は暗いけど月明かりで、よく見える。ちょうど真ん中に位置する机の前に一朗くんが立っている。 後ろ姿は俺達と変わらない高校生。 ああ…話し掛けてはいけないんだったよな。俺達は顔を見合わせて頷いた!! 暫くして一朗くんがゆっくりと振り向いた。 !!その瞬間!! 周りの空気が凍りついた!! 俺達は金縛りにあったように体が動かない…!!! 振り向いた一朗くんの顔は眼から涙を流すように血が流れ落ちてる。 俺達は逃げ出したいのに足が動かない。 低い声で何か言っているのが聞こえる。 「…お前…達…も……つ…てい……」 これって、ヤバいんじゃねぇの!! ポタッ…ポタッ…と血を垂らしながら一朗くんは俺達に近づいて来る。 俺は何とか手を動かそうと足掻く。その時、僅かに隣に立っているタクの手に触れた。ありったけの力を出してタクの手を掴んだ。それが功を奏したのか今度はタクがマサの手をマサがヒロの手を掴んだ。 すると、ふっと金縛りが解けた。だが、油断はならない。俺達は手を繋いだまま一朗くんに 「く…来るなっ!!」と叫んだ!! そして、俺達は眼で合図をして出口に向かってダッシュした。 と、次の瞬間!! 教室の戸は勢いよくスライドしバンっ!!と大きな音を立てて閉まった。 出口までなんて、すぐそこなのに…。 俺達は閉じ込められてしまった。
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