第一章:偽りの招待状

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<          記 日時       平成二十五年八月一日(金)~八月六日(水) 場所       那鵙島・九十九邸 宮崎県○○市××漁港より、午前十時発のチャーター船をご用意しておりますので、同封致しましたカードを持参の上遅れずにご乗船いただきますようお願い申し上げます。                                      以上    > 「……なるほど。遊想館という施設への招待状じゃないか。おそらく、この九十九邸の主が社長でもやっているんだろう。行ってきたら良いんじゃないのか?」 読み終えた招待状を封筒へ戻し、トランプみたいなカードをつまらなそうに眺めながらお兄ちゃんは言った。 「簡単に言ってくれるわね。何かそれ眉唾ものって感じしない? テーマパークなんて書いてあるけど、全然聞いたこともない名前だし、胡散臭いのよ」
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