8人が本棚に入れています
本棚に追加
美奈には何も言わず学校を休んだ。
偽名を使いネットで隣の市の駅前にあるビジネスホテルを取り部屋に籠った。なるべく年上に見えるように化粧をし、大人っぽい服装をした。
1時限の終わりにLINEが届く。既読無視にした。
2時限の終わりにも届く。何通も夜まで届いたし電話もかかってきた。
全て無視で、深夜に返信する。
『美奈。私、消えたい。
何もうまくいかない。
美奈……ごめんね』
これだけ送り、電源を切った。
籠りきりで怪しまれないように何度か外出して食べ物を調達した。
朝、LINEを確認する。美奈のメッセージが溢れている。
痛いけれどカッターで左手首を薄く切り写真を送る。
すぐに美奈から写真が届いた。
美奈の手首を滴る血に計画がうまくいっていると確信した。
最初のコメントを投稿しよう!