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後日、アクア社。
私はいつもと変わらず出勤。
「...とは言ってもなぁ...この小さな会社で相手なんて見つからないかも...それに...」
問題がひとつ。
この社長だ。
「佐伯くん、これよろしく」
取引先の書類を渡された。整理しておけ、ということだ。
「はい」
すると社長が少し顔を強張らせていった。
「あ、それと、今日華清堂の社長がみえる」
どこかで聞いたことのある会社名...
いや、それもそうか、有名だもんね。
「はい」
「13時会議室だ。お茶出し頼むぞ」
しかし私はあることを思い出し、つい口に出してしまった。
「かせいどう...って、え!?」
「どうかしたか?」
「あ、いえ...」
かせいどうって、あの、先日の、お見合い相手...いや、聞き間違いだっ!!
すると社長がニヤけた顔ですり寄ってきた。
「それからそのあとは...分かっているね?」
「はい...」
はぁ...やっぱり。
最近私はこの社長にセクハラを受けるようになった。
でも、やっとの思いで就職した会社。簡単にやめるわけにはいかない...
私は我慢していた。
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