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今の状況が信じられなくてもう一度電話をかけてみるけれど、やっぱり留守電に切り替わる。
このまま仁と二人きりで話をするの？
昨日のように押しきられそうになったら？
今朝の剣幕で来られたら？
あたし、ちゃんと話をできる自信がない。
「とりあえず行こうぜ」
仁はあたしの手首を掴んで歩き始めたけれど、『とりあえず』って何？
約束していた凛と連絡がとれていないのに、先に行っちゃっていいの？
もしかしたらすぐに来るかもしれないのに。
「もう少し待っていようよ」
「は？」
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