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「あれは……」
向かいに座って食事をしているのはA商社の長女がどうして若松と…?
細長い若松の目が俺のほうをみると一瞬丸くなってすぐに俺たちの席にやってきた。
「申し訳ございませんでした。私用でおそばに使えることができずに……」
「私用って…長女と食事することが?」
「いえ、違います。午前中会長に呼ばれていたので会いに行っていたのです。それで――」
「私ずっと会いたかったのに今日来なかったから、どこにいるか調べてもらって食事に誘ったんです。」
いつの間にか麗子は若松の後ろに立っていた。
「元がつきますが主人がお世話になっております。先ほどは父の手前伝えられなかったので……」
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