998人が本棚に入れています
本棚に追加
/214ページ
「若松君…!?」
「またこけてしまっても困りますので。」
私と若松君の腕を絡めたまま、若松君はそっと手をつないでくれている。
「……いいよ、私はもう前も言った通り財前家の娘じゃないんだから。」
若松君が優しいのは悠馬の執事だから。
勘違いしちゃいけない、きっと。
「……坊ちゃんの執事でもありますが、1人の男でもあります。」
「え…?」
「目の前で彩花さんが困っているのなら、手を差し伸べます、男として。」
最初のコメントを投稿しよう!