998人が本棚に入れています
本棚に追加
/214ページ
「羨ましいです、坊ちゃんが……」
「え……?」
「1人の女性のために一生懸命悩んで、苦しんでいるのが……」
「?」
若松の言っている意味はよくわからなかったけど
明日また雪乃に会うのが気まずかった。
自分で雪乃を第一秘書にしてしまったから
会うのが気まずくても会わないといけない。
それに、雪乃も俺と会いたくないだろうな……。
「それでも、雪乃に会いたい――」
会いたくないと思いつつも
心のどこかで好きな人にやっぱり会いたい。
会って顔を見て、声を聴いて、ただそばにいてくれるだけで
それだけで幸せになれるんだ。
最初のコメントを投稿しよう!