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「葛城部長……」
「俺が好きなのは君だ、雪乃。」
「……じゃあ離婚するんですか?」
「……このままじゃ離婚するだろうな。彼女も俺に興味はないのだから。」
何それ……
じゃああの日流した涙はなんだったんだろう。
離婚するから、私のことが好きだから、
だから、私と付き合いたいってこと……?
「雪乃――」
口を近づけてきてキスされそうになった瞬間
初めて、葛城部長を拒否した。
今までの私なら拒否せずに葛城部長を受け入れていたと思う。
だけど、この時財前の顔が頭に浮かんだ。
もう、2番目になってはいけないって――
「あの、私……」
「……雪乃まで俺を拒絶するんだな。」
「葛城部長……」
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