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「手伝いましょうか?」
「若松さん…ありがとうございます。でも大丈夫です。」
「でも……」
若松さんはきっとわかってくれている…靴擦れができた足をチラチラと見てくれている。
「きつい仕事なら、なおさら自分がやりたいです。」
一礼して去っていく雪乃の後姿を若松は扉が閉まるまで見続ける。
「…意外だろ?」
「え…?」
「雪乃は本当は強くて優しい人間なんだ。今の姿は昔のアイツに会ったみたいだ。まさか久しぶりの再会で泣いているなんて思わなかったよ……」
「恋は人を惑わすものですよ…」
「若松、お前……」
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