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「ありがとうございましたー」
コンビニ店員特有の語尾を伸ばした言葉で、僕は常連である初老の客を見送った。
深夜勤務をしていると、変わった客がよく訪れる。
先程の男性は、いつも決まってマヨネーズとカップラーメンを選ぶ。
毎日マヨネーズを一本消費しているかと思うと、胸焼けがこみ上げた。
高校を卒業後、僕は叔父の経営するコンビニへ就職した。
とはいえ、福利厚生なんてものはなく、そこいらのフリーターと何ら変わらない待遇だ。
しかし、社会不適合者といえる僕が働ける場所は限られている。
日中の行動はある理由から制限されていた。
もう二十歳になるというのに、僕の将来は霧に包まれたまま、まるでゴールが見えない。
だが、他に出来ることもないから、僕は漫然とした日々を過ごしていた。
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