第1章 お久しぶりです。

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スケベなおまわりさんは好きですか? 俺は、すっげぇ、好きです。 スケベで、天然で、たまに驚くくらいに可愛いくせに、世界一カッコよくてエロいおまわりさんが、すっげぇ好きなんで、結婚することにしました。 まだ式は挙げてねぇけど。 今年のクリスマス、俺達が出会ったクリスマスに挙式予定。 「……うー」 誠が眞子と一緒に何かに捕まった。 スーパーの出入り口に「ほら、こっちへ来て、最後の最後までお金を落としていってくださいね」と言わんばかりにズラッと並んだガチャガチャに誠と眞子がとっ捕まった。 そして、ふたりでそれぞれ思い思いのガチャガチャという罠の前で唸っている。 「ほら、行くぞ」 「えー? これ、拓海オヤジ、これ! 眞子、これ持ってない! バナナ、しぇっとの中に入ってなかったもん!」 「買いません。この前、マコパパにおままごとセット買ってもらっただろ?」 「うーっ! 」 唸ってるとこ無邪気で可愛い。 どうやらおままごとセットの中にあったご飯系オモチャの中になかった諸々をガチャガチャで発見したらしい。 そういうのは呆れるくらいしっかり覚えてるんだな。 狙いのガチャガチャのとこに居座って必死の眼差しでこっちを見上げてる。 姉貴にめちゃくちゃ似てるから、目力が強くてハンパない。 それで目をウルウルさせながら、おねだりとかされると財布の紐がスルッと解けてカパッと開きそうになる。 「ほら、誠も行くぞ」 つか、なんで、だいの大人の誠までガチャガチャに捕まってんだよ。 「うー……」 しかも眞子と同じに唸るとか、お前、マジで警察官のくせに可愛いすぎんだよ。 「お前なぁ、眞子も真似すんだか、ら……って、何、それ」 「ねぇ、拓海、これって……」 誠がとっ捕まったガチャガチャのありえないセンスに絶句した。 なぁ、それ、誰向け? 確実に何かを意図してんだろ? って、その販売元を問いただしたくなる。 「バナぞうさん」って
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