第10章 大歓迎ドンガラガッシャーン

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「めちゃくちゃ怒ってたね」 「そりゃそうだろ」 朝、誠に切り出された時は少しだけ違う路線も考えたんだ。 こんだけ可愛いんだ。 実さんの旦那さんはかろうじて実さんを先に発見してくれたけど、誠に先に遭遇してたら、って心配をほんの少しだけした。 だって、誠はそんな心配をするくらいに可愛いから。 最強だから。女にそれなりにモテてた俺が、一瞬で落ちたんだから。 相当、可愛いだろ。 だから、粕谷って奴も、もしかしたら誠に惚れていて、俺らのことを反対してるのかなって。 「ちゃぶ台じひっくり返すほうでよかったよ」 「へ?」 「なんでもねぇよ」 マジでお父さん、もしくは兄貴だな、あれ。 でも、いいんじゃね? ひとりくらいドンと反対して来いよ。 そんくらい余裕で跳ね除けるけど。 男同士ってことにこっちはかなり腹くくったんだ。 男相手にプロポーズするのに気合だけじゃダメだろ。 それこそ、すげぇ心底好きだから、誠しかいねぇって思ったから、こいつに決めたんだ。 「拓海? なんで、笑ってんの?」 逆に拒否とか反対とか大歓迎なくらいだろ。 誠の将来全部背負ってく覚悟がある。 こいつとの家族はずっと俺らだけ、子どもは一生いない。 でも、それでもこいつがいいって思ったんだ。 だから、少しくらい反対してくれないと張り合いねぇじゃん。 「なんでもねぇよ」 誠が最強なら、嫁になった俺も最強だろ? 「えぇ? でもでも、すっごい楽しそうに笑ってる!」 「なんでもねぇって。ほら、指輪のことも決まったし、今度は……招待状だろ?」 「うんっ!」
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