第10章 大歓迎ドンガラガッシャーン

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顔見て渡そうって、誠が持ってきた、ふたりで作った招待状。 レストランウエディングだし、けっこう自分達で準備するの楽しいんだ。 ひとつひとつ ふたりで話して、ふたりで決めて、んで、俺達が出会ったクリスマスの日に式を挙げる。 きっと、この時間もずっと先の未来じゃ良い思い出話になるはずだ。 「つうか、俺もその場に行くこと話してあるのか?」 「あるよ~ちゃんと、カッコいい男の人だからって、皆近寄りすぎたらダメだよって、言っておいた」 やっぱりそこも大歓迎なんだな。 すげぇなぁって思うよ。 誠だから俺は好きになったけど、誠が相手だから、今の俺達がここにいる。 こんなに歓迎されるなんて、本当に稀なんだって忘れそうなくらい。 いつでも俺らは笑顔で迎えられてる。 「カッコいいか? 俺」 そうでもねぇって、自分では充分自覚してる。 ぶっちゃけ、ホストをしていた頃のバカな自分は嫌いだし、たまにビビるし、たまにネガティブに考えそうになる。 否定されることに戸惑いそうになる。 「うんっ! カッコいいよ。拓海は世界一カッコいい」 でも、お前が宇宙一カッコいい旦那様だから その嫁になるには世界一カッコいいくらいじゃねぇと、ダメだろ。 だから、強くなれるんだよ。 お前の手を引いて、すげぇ強風の中でもどんどん歩ける強い男になりたいって思うんだ。 「だから、あんま笑ったらダメだからね!」 「結婚します宣言するのに、笑わない嫁はアウトだろうが」 「ダメー! 拓海は僕のなんだってば!」 にっこり笑顔で誠の友人達に挨拶をしたら、黄色い悲鳴と、誠のヤキモチが同時に沸き起こって、なんか宴会場がカオスで面白かった。
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