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「初めまして、夏目 海です。よろしくお願いします。えっと、好きな食べ物はーー」
少し色素の薄い瞳、日に焼けた様な肌、さらさらの焦茶色の髪。黒板の前に立ち、自己紹介を始める彼の姿に目が離せない。
「おい!永井!聞いてるのか!?」
「え? は、はい!」
「じゃあ、夏目のこと頼んだぞー。朝のホームルームは終わり!永井だけじゃなく、みんなも夏目に色々教えてやってな!」
ちょ、ちょっと待って!
は?
なんで私?
「はじめまして、よろしくね、永井春菜さん」
さっきまで黒板の前に立っていた彼は、いつの間にか私の席の隣に座っていた。
「は、はじめまして・・・」
条件反射で咄嗟に出たその言葉に違和感を覚える。
似すぎているのだ。私の前から突然いなくなった彼に。
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