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「我はガウェイン。お主の名は?」
いきなり自己紹介が始まった。
セルフィは微笑みながら自分の名を言う。
「セルフィと言うのか!良い名だな!決めた。我はお主と番うぞ!」
ガウェインはそう言うとセルフィをその場で押し倒そうとしてきた。
「え?ちょっ!まっ!」
セルフィは慌てる。
元々快楽に弱い国の人間なのだ。
そのようなことをされるとその事しか、考えられなくなる。
「ダメだよ?大人しくしてなさい。」
と、注意しながらガウェインの目をじっと見る。
ガウェインの動きが止まった。
セルフィはホッとしながら
「ガウェイン。僕を守ってね?」
地球にいた頃犬を飼っていた記憶を思い出しながらどちらが主人なのかを分からせる。
「我にそのような言葉を…」
ガウェインの肩がふるふると震える。
セルフィは、やってはいけない事だったのかと微かに恐怖を覚えた。
いくら、動物みたいだと言っても姿形は人間と大差ないのだ。
この獣人の身分が高かった場合、屈辱を与えた可能性もある。
セルフィは自分の置かれている立場がどれだけ心許ないのか実感していた。
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