あとがき

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まずは、40万字強もあるこの小説を最後までお読みいただきまして、ありがとうございました! 誰にだって思い出したくない過去の1つや2つ、あると思うんですよ。戻れるのなら、あの時に戻ってやり直したいと思うような過ちも。 この話は、そんな過去をもつ2人が再び出会って、その過ちとどう向き合って人生を立て直していくかというお話でした。 美結の自殺未遂に匹敵するような過ちをと考え、智大には女性関係のだらしなさを設定しましたが、読者の皆様の反感は私の想像以上でした。 不快な思いをさせたかもしれません。たぶん、この結末に納得されない方もいらっしゃると思います。 モヤッとしたまま終わってしまったという方、本当にすみませんでした。 でも、私は馬鹿な子ほどかわいいと言いますか、智大を幸せにしてあげたかったんです。どうかお許しを。 さて、お気づきの読者様もいらっしゃいましたが、笠井公園のモデルは茨城県水戸市の偕楽園公園です。 湖の周りをジョギングする人々の横で白鳥・黒鳥が歩いている。そんな長閑で美しい公園です。高架橋を渡るとつづら折りの坂道の先に常盤神社もあります! 水戸にお越しの際は是非お立ち寄り下さい。 笠井市と隣の戸波村は「愛しかいらない」のために作った架空の町ですが、その後に書いた私の小説の多くがこの場所を舞台にしています。 他の小説との関連としては、サポーター特典に書いたように、美結の前カレの道城は「ノンアル・ラバー」の登場人物です。 また、街コンプロジェクトの一員である安岡は「椎の花」の脇役でもあります。どちらの話でもほんのチョイ役ですが。 本作品は実は1度挫折した作品です。公開前に下書きを350ページ辺りまで書いて、行き詰って半年ぐらい放置していました。 それでも登場人物たちに愛着があったので(特に大和!)、大幅に書き直して何とか完結に漕ぎつけることができました。投げ出さないで良かったと思います。こんなにたくさんの方々に読んでいただけたのですから。 毎日更新を追いかけてくださった方、スターを投げてくださった方、レビューやコメントを書いてくださった方。皆さんのおかげで書き続けることができました。感謝の気持ちでいっぱいです。
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