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2月14日はバレンタインデーで、女の子が勇気を出して男の子に告白しちゃう日。
そのときにチョコレートを添えるっていうのも、常識中の常識。
でも、2月まで待てないの。
だから、代わりに手作りのこれを贈って、私の方から告白しちゃおうと思ってる。
ああ、ドキドキする。
「金吾!前から好きでした!だから受け取って!」
学校の屋上に呼び出して、べったべたな状況での告白。
あーもー、顔が茹でタコみたいに赤くなってるって気がする。
それくらいドキドキしてる。
まずはお友達から、って言いたいけど、幼稚園から中学校まで一緒、高校も同じところに受かっている私と金吾。
今更かなって思うんだけど、やっぱりこっちも乙女じゃん?
「・・・マジ?」
む。
マジとはなによ、マジとは。
心臓ばくばく言わせながら、か弱い乙女が告白してるってのに、マジって返す?普通!
「や、だってよ・・・」
私がじろりと睨むと、金吾は頭をぽりぽり掻いて言葉を付け足す。
「ここまで腐れ縁が続くと、なんかもう、俺ら付き合ってんじゃねえ?って思ってたんだけど」
う・・・そりゃあ私だってなんとなくそう思ってたわよ。
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