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「いいから!YESかNOか答えてよね!」
「あー・・・じゃあまあ、YESってことで。」
やったー!
「じゃあこれ!私の手作りなの!」
「え、手作り?」
金吾も顔を赤くして、私から紙袋を受け取る。
気に入ってくれるといいなあ。
「・・・・・・何、これ。」
「もちろん、ヘチマたわしよ。」
「あー、うん、ヘチマってのは分かったけど、なんでたわし?」
「我が家は一人一ヘチマなの。だから、好きな人には家族と同じものを贈りたかったの。」
格闘家の父と、駆け出し格闘家の上の兄と、警察官の真ん中の兄と、消防士の下の兄に、私は毎年育てたヘチマでヘチマたわしを作ってプレゼントしている。
好評なのよ、肌に効くーって。
母はかかとの角質落としにいいわーってピンポイントでしか使ってくれないけど、父と兄たちは毎日それで体をガシガシ洗ってるみたい。
もちろん、わ・た・し・も。
「え、おまえまで、こんなんで洗ってんの!?」
「うん。おかげで健康、風邪知らず!」
「いやいや、おい、女子高生がヘチマたわしでって、おまえ・・・」
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