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僕は目を覚ましたが、意識を失ってから一体全体どれだけの時間が経過し、何が起きたのかを理解できないでいた。
「おい、気が付いたんじゃねえか?」
「やっとか」
「遅いお目覚めだな」
がやがやと吐き出すような会話が僕のすぐ近くから聞こえてきた。
誰なんだと思い、僕は顔を上げた。
すると、僕の周りを取り囲むように先ほど声を発していたと思われる者が数人いた。
否。数体いた。
そして、『こいつら』はどのように見たところで人間には見えない。
「……!!」
相手の姿のせいか、恐怖のせいかはわからないが、僕はうまく声を上げることができなかった。
僕の目の前には化け物がいた。凄まじい威圧感を感じる。
視界に入った『こいつら』は僕の目の前で二足で立ち、顔らへんはゴツゴツとしたシルエットに見えた。
『こいつら』はまるで、空想上に出てくる『怪物』そのものだった。
つづく
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