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歯を磨き、水しぶきをあげる様に、洗顔を済ませて焦って部屋へ戻る。
小さなクローゼットを思い切り開け、洋服選び!
ここは一応、女の子なだけに、お洒落して少し見返したい!
選んだのは少し背伸びした、白のブラウスに、デニムのタイトスカートに決めて、必死に掛け時計の針を気にしながらも着替えを終わらす。
何が有るか解らないし、誰に逢うかも解らない為に、軽くメークして、サングラスを胸元に掛ける――。
腕時計を嵌めて、腕にはブレスレット、胸元にはさり気なく、私の一番の、お気に入り!昔、貰ったティファニーのハート型のネックレスを掛けながら、目線は手首の腕時計へ――。
鞄を片手に覗いて見ると、ヤバい事に!
既に9時57分!
非常事態の如く私は、一目散に、玄関へ走り、お気に入りの、ラメのちらついた、白のミュールを履きながらも焦って一言!
「行って来まーす!」
玄関の扉も開けたままの状態で、ひたすら約束の昨日の公園迄、走って僅か、7分遅れで入り口に着くと、不気味な程に静まり返った小さな公園――。
二人の姿は、影さえも見えない静かな状態で、私は只、周りを見渡して、二人を探す、が、見えない二人。
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