0人が本棚に入れています
本棚に追加
第1章 あの空の向こうに
蝉がうるさい真夏が過ぎて、
少し涼しくなった今
私は1人公園でアイスを食べていた。
ソーダ味のそれは、
中にバニラアイスが挟まれていて夏にぴったりな奴だ。
まぁ、今の時期だとけっこう寒いけど。
木の棒を舐めとって、ゴミ箱へ投げる。
重い腰を上げ、私は歩き出した。
近所のガキンチョ共が跋扈する、
遊具がブランコとすべり台、砂場しかないような
よくある寂れた公園である。
それでも私はたまの息抜きに、
遊具で遊ぶでもなく訪れていた。
去年の夏頃、約一年前ここへ訪れた時、
不思議な感覚に囚われたからだ。
最初のコメントを投稿しよう!