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それは本当に不思議で、
なんだか心が洗われるような感覚だった。
暑い夏の日、
私は大学受験勉強に追われ、ぼうっとする頭で
この公園の大きな木の陰に向かった。
いつも通学途中、
いつかはあの木陰に入ってみたいなと思っていた。
それで無意識下に足が向かったのかもしれない。
嫌な勉強も、親も、全部投げ出したくて、
何もかも投げ出したくて、
気付いたらあの木の下だった。
樹を背に、上を見上げると
視界の下半分に青空が広がった。
雲が少しずつ点在し、その向こうの空は抜けるように碧い。
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