恋心

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凪さんが仕事をしているのを見ていたらわかる。 お客さん相手だからってのもあるけれど、平等にみんなに優しい。 あたしに対する優しさも全てそれと同じだもん。 「まあでも、彩葉が兄貴を好きでも、たぶん俺はずっと彩葉のことが好きだから」 「……」 「と言っても彩葉を困らせるだけだよな」 仁は眉尻を下げながら寂しそうに瞳を伏せる。 「……仁」 「ん?」 「ありがとう」 「……」 「仁と一緒にいたときは凄く幸せだった。本当に本当に大好きだった」 「ん」 「本当に、ありがとう」
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