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そしたら苦笑を浮かべながらふいっと視線をそらす。
その表情を見て胸が苦しくなった。
本当なら帰る場所が同じなんだから一緒に帰ればいいのかもしれない。
けれどさっきからずっと気になることがあったのだ。
『凪のことが好きなの?』
晴希さんにそう訊かれてから、隣からの視線が痛いくらいに刺さってきているのだ。
凪さんとあたしを観察しているようにしか思えなくて。
実際は全くそんなことがないのかもしれないけれど。
このまま一時間観察されるなんて、居心地が悪いから少しでも早く帰りたくなってしまったのだ。
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