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やさしく瞳を細めながら冗談混じりにそう言った凪さん。
その表情を見ていたら、胸にずきずきと刺すような痛みが走る。
たぶんあたしは凪さんと離れたくない、ずっとここに居たいと思っているからだ。
「帰ってきたら彩葉がいるのが当たり前になってたからね」
「……」
あたしだって、凪さんとの生活が当たり前になっていた。
今『ここでの生活が終わりだ』と言われたことで、こんなに胸が痛むのを感じて初めて、凪さんのことが好きだとちゃんと自覚する。
でも凪さんとあたしは元カレの兄と弟の元カノという関係だから、ずっとここに居るわけにはいかない。
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